google広告 トラッキングテンプレートの考え方(目的と運用で変えるべし)
検索広告におけるトラッキングテンプレート(Tracking Template)の使用単位について、最適な設定場所は以下のように目的と運用の規模によって異なります。
✅ 基本の考え方
トラッキングテンプレートは、次の3つの階層で設定できます:
設定単位 | 用途・特徴 |
---|---|
アカウント単位 | 全体に共通のトラッキングルールを適用したい場合。運用がシンプルで済む。 |
キャンペーン単位 | キャンペーンごとに異なるUTMパラメータなどを付けたいときに有効。 |
広告グループ単位 | 広告グループごとにトラッキングURLを分けたい場合。例:カテゴリやターゲットが異なる場合。 |
広告単位 | 広告ごとに詳細なパラメータやリダイレクト先を変えたいとき。ただし管理が煩雑になるため非推奨。 |
キーワード単位 | 最も細かく制御できるが、設定ミスのリスクが高く、大量の設定が必要になるため非推奨。 |
✅ 実務的なおすすめ
- 基本的には「アカウント単位 or キャンペーン単位」で設定するのがベストです。
- 広告単位やキーワード単位での設定は、必要がある場合にのみ使うべきです(例:特定広告のABテストや、リダイレクトURLが異なる時など)。
✅ 具体例(UTMパラメータを使う場合)
例えば、Google Analyticsで効果測定を行う際、次のようにURLにパラメータを自動付与したい場合
{lpurl}?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign={campaignid}&utm_content={adgroupid}&utm_term={keyword}
このようなテンプレートは キャンペーン単位 または アカウント単位 に設定しておけば、運用が楽で一貫性も保てます。
✅ まとめ
使用単位 | 推奨度 | 解説 |
---|---|---|
アカウント単位 | ★★★★☆ | 全体で一括管理でき、設定漏れも防げる |
キャンペーン単位 | ★★★★★ | キャンペーンごとに異なる分析が必要なときに最適 |
広告グループ単位 | ★★★☆☆ | 細かく分けたい場合に有効だが、手間が増える |
広告単位 | ★★☆☆☆ | 管理が煩雑になるため非推奨 |
キーワード単位 | ★☆☆☆☆ | 基本非推奨。トラブルの元になりやすい |
よくある質問
- 検索広告で広告にトラッキングテンプレートを使用した場合 サイトリンクにも紐づきますか?
-
検索広告の広告に設定したトラッキングテンプレートは、サイトリンクには「紐づきません」。Google広告では、サイトリンク表示オプションは**別個のリンク先URL(最終ページURL)**を持っています。
そのため、広告単位のトラッキングテンプレートは、サイトリンクのリンク先には自動的に適用されません。 - 対応方法:サイトリンクにもトラッキングを反映させたい場合どうすればいいでしょうか。
-
▼ 以下の2つの方法のいずれかを使います:
- サイトリンクオプション自体にトラッキングテンプレートを設定する
- 各サイトリンク項目に個別に設定可能です。
- トラッキングテンプレート欄にURLパラメータを指定します。
- 最終ページURLに直接パラメータを含める
https://example.com/lp1?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=brand&utm_content=sitelink1
- サイトリンクオプション自体にトラッキングテンプレートを設定する
- サイトリンク項目を変更すると他のキャンペーンでもリンクが変更されてしまいますか
-
はい、その通りです。
✅ 結論:
サイトリンク項目を編集・変更すると、それを共有している他のキャンペーンや広告グループにも反映されてしまいます。🔍 なぜそうなるのか?
Google広告では、**サイトリンク表示オプションは「アセット(共有可能な要素)」**として管理されています。
- たとえば、「特典一覧」というサイトリンクをAキャンペーンとBキャンペーンで使っていた場合、
- Aキャンペーン側で「リンク先URLを変更」や「テキストを変更」すると…
- Bキャンペーンでも同じ変更が自動的に反映されます。
これは、一つのアセットを複数のキャンペーンで使いまわしているからなんです。
✅ 回避方法:
他のキャンペーンに影響を与えずに変更したい場合は、以下のように対応しましょう。
🔁 対策手順:
既存の共有サイトリンクは削除 or 未選択にする。
新しいサイトリンク項目を作成する(再利用せずに)。
変更したいキャンペーンや広告グループにのみ適用する。